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腕時計の革ベルト、Dバックルかピンバックル どちらがいい?

革ベルトの時計で最近本当にDバックルのものが増えました。今から20年くらい前ではDバックルはごく少数派で、そこまでは普及していなかったのですが、ここ10年くらいで各メーカーが積極的に採用し、アフターパーツとしても販売されているのをよく目にします。


BAMBI 三つ折れプッシュバックル レザーバックル用 シルバー色 ステンレス製 20mm ZS0007S

クラシックでエレガントな革ベルトでありながら、金属製のブレスレット同様にワンタッチで着脱ができるので、急いでいる時や着脱の頻度が多い場合に特に便利です。さらに落下のリスクが少ないことや、革ベルトに負担をかけない構造からベルトの寿命が長持ちするなど通常のピンバックル尾錠の弱点を補ったことで生まれたメリットが多くあります。

私はこれまで、Dバックルに縁がなく、全く使った事がなかったので、そこまでの必要性やメリットを感じることがなかったのですが、SEIKOのDバックル付きの時計を買ってから、その便利さを今頃になって実感したのです。それを機に他の時計もDバックルに変えたくなったりして、Dバックルの使い易さはなかなかのものだと知りました。

予想や評判通りすごく便利です。気になっていた革への負担も減ったように感じています。


[モレラート]MORELLATO DEPLOJANTE/PB2 ディプロヤンテPB2 Dバックル 18mm シルバー

やっぱりDバックルは便利だし、革も長持ちするし、完璧なバックルでした。しかし、私の心には若干引っかかる点が・・・

やはり便利なものにも少なからずデメリットが存在するものです。

飽くまで私の私見ですが、それを紹介させていただきます。

Dバックルのデメリット

・微調整に一手間かかる

着脱は素早く安全(落下するリスクが少ない)に行える反面、微調整は返って面倒です。そこはピンバックルの方が素早く行えます。私は、体調や時間帯により、若干腕周りがむくむ?ようで、同じサイズでも緩く感じる時と少々キツく感じる時があり、そういった時、ピンバックルならベルト穴の前後で容易に調整できるのですが、Dバックルはそうはいきません。一部のダイバーズウォッチやミリタリーウォッチは、今でもピンバックルが多く採用されているのは、素肌の上から時計を装着する場合や服(ウエット・ドライスーツ)の上から装着する場合があるからであり、そういった用途においてはピンバックルが優れている証拠でもあるのです。

クラシックな雰囲気には合わない場合がある

例えばIWCのアンティーク時計。これがDバックルだとちょっと胡散臭くなる気がしています。まるで、クラシックな装いの男性が、足元だけモダンな革靴を履いているかのような違和感を覚えそうな気がしてしまうからです。ちなみにロレックス・チェリーニも「ムーンフェイズ」を除きピンバックルが採用していたり、ザ・クラシックの雄、パテックフィリップのカラトラバも未だほとんどのモデルにピンバックルを採用していることからピンバックル=クラシカルな雰囲気の演出には優れていると言えそうです。

しかし、ピンバックルは絶滅危惧的な存在であることは間違いなく、Dバックルの普及や採用がこのまま拡大していけば、将来的に希少な存在になるかもしれません。

ピンバックルばかりを使用してきた私としては、便利なものが普及して、嬉しい反面、まるで、スポーツカーのトランスミッションが軒並みクラッチレス化し、今やほとんど純粋な(古典的な)マニュアルトランスミッションが消えかけていることを寂しく思うがごとく、ピンバックル尾錠の消滅を寂しく思います。

結論 Dバックルのメリットは多いが・・・

○Dバックルのメリットは多く、その優位性は認めざるを得ないが、デメリットがないわけではない。

○ピンバックルは、未だにロレックスやパテックフィリップが採用していることから、少なからず魅力やメリットが存在するが、少数派になりつつある。

UNDONE(アンダーン)











ノモスキャンパスをDバックル化した結果

先日注文した、バンビのDバックルは送料込みで¥2,500!

早速装着してみると¥2,500とは思えぬ質感で大満足です。

ノモスキャンパスの雰囲気とピッタリで、革にも負担がかかっておらず、しかも装着も楽に。純正¥15,000するので、ちょっと手が出ませんでしたが、かなりコスパも高くて買って良かったです。

買われる際は、純正のベルトの端末の太さを測り、それにあった物を購入する必要があるので、その点はご注意を!

ABOUT ME
すんすん
高校生の時に図書館で「男の一流品図鑑」を見たことがきっかけとなり、以降時計収集の趣味に目覚める。これまで所有した機械式腕時計は100本以上。過去の成功や失敗を生かし「後悔しない時計選び」をアドバイスさせていただきます。 ・古物商資格(時計・宝飾品石商) ・潜水士

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