私、比較的多くのアップル製品を使っている方だと思います。PCはiMacとMacbook、タブレットにiPad、携帯もiPhoneと、でもApple Watchは買ったことがないんです。
Apple Watchを買ったこともないどころか、試しに触ったこともありません。自分の持つiPhoneと一緒に使えば、多分とんでもなく便利で、知的でスマートな生活が送れることくらいは重々わかっています。正直欲しいと思ったことも何度もあります。
じゃあなんで買わないのか?
それは、もう1人の私が、「お前だけは最後までApple Watch買ったらダメだ」と、言うからです。
その理由は大きく3つありますので、今回はそれを詳しくご説明させていただきます。
機械式時計推しな理由① テスラモデルSと日産GT-Rのごとく
冒頭からちょっとズレますが、テスラについてです。テスラはアメリカのシリコンバレーに本社を置く2003年に設立されたEV(電気自動車)メーカーですが、そのテスラのとある車、”モデルS”の超高性能ぶりがとんでもないんです。
止まった状態から時速100km/hに加速するまでに要する時間(0-100km/h加速)はたったの2.1秒、最高時速は322km/h、最高出力は1,020馬力、でもって航続距離は628km/hという異次元の性能です。しかもモデルSはセダンタイプのEV(電気自動車)で、外観や内装は洗練されており、室内は広く5人が乗ることができるうえ、トランクの容量も十分確保されています。また、自動運転技術も世界最先端レベルで、日本ではまだ法律の問題がありますが、実力は完全に自動運転ができたり、無人で迎えにきてくれたり、EVなので、電費も環境性能も完璧。まさに非の打ち所のない車です。日本での正確な販売台数は分かりませんが、世界的に見れば1年で5万台以上売れているそうです。お値段は約1,070万円〜1,800万円くらいと結構高めではあります。
次に日本が誇る伝統的なスポーツカー、日産GT-Rの最新型は未だに純ガソリン車で、多分日本車最高性能のスポーツカーですが、特に最上級グレードの”NISMO”は、レーシングカーと同じパーツをいくつも装着して、0-100km/h加速は2.7秒、最高速後300km/hを超え、最高出力は600馬力、あのフェラーリやポルシェのスーパーカーを凌駕するくらいの性能です。しかし、燃費は7.7km/Lと良くはなく、騒音も現代社会に適合しなくなってきたため、存続が危ぶまれています。実際月に70台くらいしか売れておらず、お値段も1,082万円〜2,420万円とテスラより高額です。
この2台の性能を比べれば、大体の人はテスラモデルSが優れていると素直に思うことでしょう。
サーキット走行を除いてはたぶんそれは間違いではありません、(エンスージアストの方怒らないでください。)
しかし、私はテスラよりも遥かにGT-Rが欲しいのです。非の打ち所がない完璧な時計Apple Watchよりもむしろ不便な機械式時計が欲しいかのごとくです。
「僕はね、ガソリン臭くてね、燃費が悪くてね、音がいっぱい出てね、そんな野生味溢れた車が好きですね。立場上燃費も大切ですよね、騒音はダメですよね、って言ってますけど心の底では、そうゆうもんなんですよ・・・」これは、東京モーターショーのオフィシャルな場でのトヨタ自動車の豊田章男社長の発言です。
私がApple Watchを持たない理由は、まさにこれなんですよ。普通に考えたら、より便利なもの、よりスマートなものがいいに決まってるはずなんですが、人間って、伝統的なものや、古いものや、より手間がかかるもの、長く形を変えていないもの、ずっと残せるものにより魅力やロマンを感じるんです。
「僕はね、鉄臭くてね、重たくてね、よく時間が狂ってね、チッチ、チッチと音がしてね、こういう伝統的な機械式時計が大好きなんですよ。」これはモーターショーでもなんでもないアンオフィシャルな場での私の発言です。
すっごく回りくどい前置きになりましたが、私がApple Watchを買わない理由その①は、ズバリ、
Apple Watchを買うお金があるなら、機械式時計が欲しい。今までの話を一言で言うとそうなります。そうだっけ?うん、たぶん…
機械式時計推しな理由② 消えていったものたちの思いを託す
機械式腕時計が誕生した西暦1700年台、日本人は、和服を着て、刀を持ち(皆じゃないけど)、ちょんまげをしていましたが、それらを現在の日常生活において全てしなくなりました。しかし、同じ1700年代から機械式時計は消えずに残っているどころか、未だ特に意識することなく使われており、日々発展すらしています。
今、和服を着て、ちょんまげをして、刀を持ち歩いていたら、メディアの取材班か警察がすぐに飛んできます。
このブログのサブタイトルである、「時の神が宿る小さな神殿」と言うフレーズは、かなり曖昧な記憶ですが、時計好きの放送作家?の方の言葉の一部だったと思います。その方が雑誌か何かで、「機械式時計とはまるで、男の左腕にある時の神が宿る小さな神殿のようだ。」的なことを書いたのか言ったのか忘れましたが、そのフレーズだけが私の頭の中に、ずっと残っていたのです。
なるほど、この現代社会において神殿を建てようとする人はいないと思うが、機械式時計とは、本来そのくらい古典的な代物なのである。神殿を建てるには莫大な土地とお金と維持費がかかる、GT-Rも欲しいけど、車庫や、メンテンテナンスや、税金、燃料にすごく維持費がかかる。しかし、小さな神殿である腕時計を買っても、場所も取らず、維持費も払える範囲だし、使わず置いておいても腐ったりしない。
神殿のような家に住みたかったし、ハコスカGT-Rにも乗ってみたかった。でも諦めた。でも時計は諦めなくていいのだ!神殿級、ハコスカ級の機械式時計なら諦めなくていい。
私は、1700年台から続く伝統工芸品に情熱を注ぐ「豊かで情熱的な人」でありたいと思うので、当面の間Apple Watchは買わないこととします。
またまた回りくどい前置きになりましたが、私がApple Watchを買わない理由その②は、ズバリ、
Apple Watchをしている時間、機械式時計を着けることができない。ということになります。
機械式時計推しな理由③ロレックスよりApple Watchの方が高いから
このタイトル、そんなわけないよね。
いえいえ、決して間違いでは無いんですよ。それではApple Watchとロレックスエクスプローラー(今回はⅠとします。)の価格を比べてみます。
購入時の価格を比較すると、約¥640,000エクスプローラーが高いですよ〜。そうです。買うときのコストはエクスプローラーが高いです。
ではこの無理矢理な話を証明するため、両者を4年使った時点の価格を比べてみます。
- Apple Watch 6(一番安いモデル)購入時 ¥47,080
- 4後の買取予想価格 ¥2,000〜¥5,000 過去の実績から予測し、高い価格を採用します。
- 購入ー¥47,080、買(下)取+¥5,000=ー¥42,080 つまり4年で¥42,080かかったことになります。
- エクスプローラー1 定価購入時 ¥687,500 (ref:214270)
- 4後の買取予想価格 ¥650,000(現在の中古の買取相場が70万から80万前後ですが、下がる可能性もあるのでかなり低く見積もりました。)
- 購入:ー¥687,500+¥650,000=ー¥37,500 つまり4年で¥37,500かかったことになります
なので、両者の4年間の価格差は¥4580 Apple Watchが高いことなります。
4年後のエクスプローラーの予想買取価格はかなり低く見積もりましたので、もしかしたら、価格差はもっと大きくなるかもしれません。(万が一、4年後暴落していたらごめんなさい。)
結論:エクスプローラーはApple Watchより安い、ということになります。たぶん…
ついでに、4年以降の話をすると、Apple Watchは約3〜4年ごとに新しい機種に買い替えるのに約4〜5万円ずつかかり、エクスプローラーはオーバーホールに約4〜5年ごとに約5万円ずつかかっていくので、そこからの維持費はほぼ同じとなります。エクスプローラーとApple Watchを迷う人はなかなかいないと思いますが、Apple Watchは意外に高く、エクスプローラーは意外に安いということがお分かりいただけたと思います。
ロレックスっを正規店で買うためのコツはこちら
私がApple Watchを買わない理由その③は、ズバリ、高いからです。
機械式時計推しな理由 まとめ
ここまで、私がApple Watchを買わない理由(言い訳)を紹介しましたが、冒頭にも言いました通り、Apple Watchは最先端の技術で究極の便利を兼ね備えた、スマートで知的な時計であることは間違い無いありません。
しかし私はこれからも半ば意地になってApple Watchを買うことはしないと思いますが、Apple Watchのような技術革新と機械式時計のような伝統工芸の文化が共存していく世の中が続いていくことを心の中で願っています。
ついでに Apple Watchに宣戦布告?もちろん私じゃないですよ
過激なタイトルで、アップルファンにりんごを投げつけられそうなので、最初にお断りしておくと私が宣戦布告したわけではありません。
これです、これ、
H.モーザーという時計ブランドの「スイス・アルプ・ウォッチ ファイナル アップグレード」という時計。
「アップルウォッチ」を絶対意識しているであろうネーミング、「アップルウォッチの究極形」みたいな意味なのかな。
ともかく外観を見てください。あ、これだけは言っておきます。機械式時計です。
どうみてもアップルウォッチ。でも、
価格は、税込¥3,740,000
HPの説明によると
「H. モーザー社の逆説的で皮肉めいた風変わりな Swiss Alp Watch(スイス アルプ ウォッチ)のファイナルエディションで、「スマートウォッチ」風のルックスに、試作と試験を繰り返した伝統的な機械式ムーブメントを組み込んだモデルです。Swiss Alp Watch Final Upgrade (スイス・アルプ・ウォッチ ファイナル アップグレード) は・・・・・」
とのことで、冒頭の「逆説的で皮肉めいた」ってとこが笑えます。
H. モーザーの真意は分かりませんが、
「いくらスマートウォッチが発達しようとも機械式時計は死なない。」というメッセージを感じますね。
映画007のタイトル「007は二度死ぬ」と「No Time to Die 」を思い出しました。要するに死なないってこと。時計好きも注目する映画007の最新作(No Time to Die)は延期に次ぐ延期でいつ上映されるんでしょう?シーマスターの007モデル欲しい…
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[…] あ、「アップルウォッチは?」って聞かれそうですが、アップルウォッチとかって60万円の時計より高いって知ってました?だから年収600万円の人に適切?詳しくはこの記事を読んでください。きっと納得されると思います。 […]