ザ・シチズンは、1995年にシリーズ展開が始まった、シチズンのフラッグシップに位置するシリーズで、セイコーでいうところのグランドセイコーに相当する。
でも、正直ザ・シチズンを今まで一度も欲しいと思ったことはなかった。
それはなぜ?

答えは当然、「機械式ムーブメント搭載モデル」がラインナップされていないからです。(一時期ザ・シチズン NA0000-59など自動巻のモデルがあったようですが、いつの間にか消えています。)
しかし、ついに出ました、正確にいうと出るのですが、ちょっと先です。今年の8月に発売されます。
本日は、まだ出ていない、ザ・シチズンの機械式モデルを情報の範囲で分析し、欲しいか欲しくないかを最後にジャッジします。

ザ・シチズンには、なぜ今まで機械式の高級時計なかったのか?
シチズン全体で見ればこれまで高級ラインの機械式時計を全く作らなかった?わけではありません。シチズンは2012年にスイスのエボーシュ、ラ・ジュー・ペレを買収して参加にしており、このラ・ジュー・ペレの自動巻ムーブメントを搭載した高級時計を発売しています。(カンパノラ、メカニカルコレクション)
でもザ・シチズンにはこれまで1度機械式ムーブメントを載せていたみたいですが、現行のラインナップには載せず、年差エコドライブや年差クオーツのみのとなっております。
2012年に傘下としたラ・ジュー・ペレは、ジャケドローやパネライ、ボーム&メルシエなど有名な時計メーカーにムーブメントを供給しているエボーシュですが、親会社であるシチズンにはごくわずかしかムーブメントを供給してこなかったんです。というかシチズンが積極的に搭載しなかった?のです。
メーカ全体をみても、ここ最近のシチズンは、エコドライブやクオーツを中心としたラインナップで、機械式ムーブメントは、海外向けの比較的価格帯の安いモデルを中心に搭載してきましたが、沈黙を破りついに機械式ムーブメントがラインナップに加わるのです。
2021年8月にザ・シチズンの機械式時計3モデルを発売

シチズンのHPによると、(以下抜粋)「シチズン時計株式会社は、新しく自社開発した機械式ムーブメントCal.0200を搭載したメカニカルモデル3モデル【特定店取扱いモデル、希望小売価格605,000円~825,000円(税抜価格550,000円~750,000円)】を、『The CITIZEN』より2021年8月に発売します。」
さらに、「・・・・今回、新たに加わる機械式時計は、精度を高めると同時に、豊かな審美性と質感を有し、腕にまとうことにより生まれる充足感や身に着ける人の人生に寄り添うことのできる腕時計を目指しました。」
とのことです。
正直「自社開発した機械式ムーブメント」には少々違和感を感じますが、そこはまあいいか。
発売されるのはベーシックなオールステンレスモデルが2種類(文字盤色の違いのみ)と
限定モデルが1種類(ワニ革のストラップで白系の文字盤)
の計3種類です。

基本スペック
詳しくはホームページを見ていただきたいですが、ベーシックモデルを簡単にまとめると
- 自動巻(ラ・ジュー・ペレ ムーブメント)
- サイズは40.0mm 厚みは 10.9mm
- ケース・ベルトともにステンレス
- パワーリザーブ60時間
- 5気圧防水
- シースルーバック
- 文字盤色はブルー系とブラック
- スモールセコンド
- ¥605,000
- 数量限定モデルは文字盤が白、ワニ革のストラップで¥825,000

スペックと外観を踏まえた印象
好印象な部分
- シンプルな外観ながら塊から削り出したような金属の塊感に溢れている
- ラグレスでブレスと一体感を感じるデザイン
- シースルーバックでラ・ジュー・ペレのムーブを鑑賞できる
- 特殊な加工により文字盤に立体的な質感がある
- 通好みのスルモールセコンド


気になる部分
- 税込だと60万円を超える価格
- 文字盤とリューズにある紋章?鷹のマーク?ナスカの地上絵?
- バックルがプッシュ式
- 5気圧防水
全体的に印象は良く、気になる部分は少なめですが、気になる部分の一つ一つが私には重めです。
①価格は60万円超えなので、ロレックスではオイスターパーペチュアル36と41のちょうど中間くらいです。ってことで、今非常に人気のあるオイスターパーペチュアルと戦うことになりますが、んーどうなんでしょう?コストはかかってるのかもしれませんし、まだ実物を見てないのでわかりませんが、今のところオイスターパーペチュアルか、もう少し頑張って、正規のエクスプローラー1を狙いたい気持ちが強いです。
②鳥のマーク、これは完全な好みですが、私は全く好みではありません。マーク無しになりませんかね。
③グランドセイコーのバックルもそうで、きっと扱いやすさを重視してプッシュ式を選んでいると推測しますが、ロレックスのクラスプを味わうとプッシュ式のバックルって?って思ってしまいます。ここは実際に操作しないとわからない部分ですが、個人的にプッシュ式にいい印象がありません。実物がいい意味で期待を裏切って切れることを期待してます。
④結構丈夫そうな見た目ですが5気圧防水って寂しくないですか?せめて10気圧は欲しかった。

ジャッジの時 欲しい? 欲しくない?
現在の情報の範囲ですが、欲しいか、欲しくないかというと、
「今のところ欲しくない。」
と思います。
やはり、私の中の最大のネックは価格です。シチズンのフラッグシップなんで、きっと仕上げや質感にも最大限に手がかけられていると察しますが、ロレックスは置いといても、同じ40mmでグランドセイコーSBGR315が¥528,000で、防水性能は10気圧、完全自社ムーブメントであることを考えると、シチズンさんのこれはもうちょっと安くてもいい気がしてしまいます。
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つまり、SBGR315に基本的なスペックと価格で負けているのです。そこと真っ向勝負する意気込みはあるのかなーって少々思ってしまいます。
あとは鳥の紋章?が好きになれない部分で、ここもグランドセイコーのロゴの方が洗練されている感じがします。この鳥、ロレックスのクラウンのような歴史を感じるには時間が足りないだけなのでしょうか?
現在のところ実物を見ていませんが、発売された際には実物を見て、現在の印象とどのくらい変わってくるのかも含め注目していきたいと思います。
今のところこちらの方が気になります。
今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。
また次回も是非よろしくお願いします。