
SEIKO御中
グランドセイコーやロレックスなど高級腕時計の購入を躊躇する時計好き庶民にもまた夢を与えて欲しい。そう思いここにSEIKOの不満をまた記させていただきます。
これまで数えきれないほどSEIKOの時計を購入、使用してきた私ですが、現在SEIKOの時計は一本も所有していません。
その理由を端的に申しますと、
「時計としての魅力がない」と感じるようになってしまったからです。
スイス天文台クロノメーターコンクールへ挑戦したモノ作りのスピリットはどこかへ行ってしまったのか?第二精工舎と諏訪精工舎に象徴された社内における切磋琢磨の精神はどこへ?グランドセイコーがそれを全て受け継ぎ、SEIKOブランドとしては、量産型の汎用時計を作ることを徹底しているのか?
現在SEIKO現在のラインナップは機械式時計だけで200種類を超えている。しかし全てが自動巻き&ほぼデイト付きで、手巻きはゼロ。もちろんグランドセイコーでは、手巻きノンデイトが選べる。
しかもSEIKOの自動巻きムーブメントは、そのほとんどが7S、4R、6Rで、これらの基本構造は同じ汎用ムーブメントである。しかも上位?の6RですらSEIKOのメーカーオーバーホールに出しても、「新品ムーブメント載せ替え」で返ってくる。
つまりは、手間をかけてオーバーホールするより新品に載せ替えてしまった方がメーカー側のコストが安いという原価は幾ら?といった代物。
クオリティが高ければ文句もないが、顕微鏡で上位であるはずの6Rのムーブメントをみても、鑑賞に値する美しさは見当たらない。中華製のムーブメントの方が明らかに美しい。しかも新品状態でホコリ?が混入し傷がついていた。たまたまなのか?


200を超える時計のほとんどに同じような、精度は良いが機械式時計として魅力がないムーブメントを乗せ、ひたすらラインナップを増やすことを主眼にするそのマーケティング手法を見ているこちらとしては嫌気が差してくる。
ダイバーズの機械式だけでも30種類以上も揃えているが、はっきり言って違いは見た目くらい。SEIKOの市場調査によると見た目だけで選ぶ消費者はそんなに多いのか?
このデジタル社会の中で機械式時計を選ぶ人は少なからず時計好き、若しくは機械式時計に興味がある人のはず。
それをSEIKOは小手先の心臓と思いつきのデザイン乱発で満足感を与えようとしているのか?
これらの現状を知るとSEIKOはこう言っているように見えてしまう。
「目の肥えた時計好きはグランドセイコーを買ってもらえばいいから、SEIKOではとにかく製造コストを下げて、その分ラインナップの多さだけをひたすら維持しよう。たまに限定とか言って何千本限定で出して、余ったら各地のアウトレットで安売りしたら大丈夫だから」
個人的にSEIKOにまずはやって欲しいことを挙げておく。
①SEIKO内のチャンネル再編
プレサージュ、プロスペックス、アストロン、ドルチェ、セレクトなどのチャンネルのコンセプトはわかりにくいし消費者に価値として伝わっていないと思う。少し整理してほしい。そもそもブランドの中にブランドがある状態は違和感があるので全て無くして昔のようにSEIKO+ペットネームで良いと思う。
例えば SEIKO、プロスペックス、マリーンマスター、SBDX063 これでひとつの時計です。どんだけ名前?があるんだよ!
②ラインナップの縮小、精鋭化
機械式のダイバーズウォッチだけで30種類を超えるラインナップははっきり言って不要です。道具として完成された時計だけを長く売って欲しい。
③アウトレットで売らなくてもいいものづくりとマーケティング
アウトレットで売ることでブランド価値は下がると思います。アウトレットで売らなければならなくなるマーケティング=モデルサイクルが早すぎます。市場が飽きやすいくらいに旬な色やデザインは機械式時計の性格にはマッチしないと思います。
④ブレスレットとバックルをもっと作り込んでほしい
鉄板を折り曲げたようなバックルや、なんちゃって三連ブレス(三連に見えるだけで実は1つのパーツ)なモノづくりはやめて欲しい。中華の車が日本の公道を堂々と走る時代です。made in japan神話をいつまでも価値と捉えてくれる時代は終焉を迎えつつあります。made in japanに恥なきモノづくりをおねがいします。
⑤「限定」の意味を再考してほしい
限定を乱発するSEIKOの常套手段は、それらの謳い文句に惹かれる人間の心理を期待してのものでしょうが、限定が余ってアウトレットに流れている現状をSEIKOはどう思っているのか。限定商品を手に入れたあとに、その商品がアウトレットに安く陳列されている姿を見て人はどう思うのかを少し考えて欲しい。限定を謳う商品は本当に限定生産でしか作れない商品だけにしてほしい。
⑥文字版違いだけではなく、手巻きやノンデイトも作って欲しい
なぜ500種類以上があるSEIKOに手巻きやノンデイトの機械式腕時計がないのか?それよりも奇抜な色の文字版の方が需要があるのか?売れずにアウトレットに流れる時計が大量にあるのであれば、それらを減らして手巻き時計やノンデイトの時計もラインナップしてほしいと思うのは私だけでしょうか。ジジジジとゼンマイを手で巻き上げる心地良さ、ミニマムな外観の腕時計が欲しいと思うのは私だけではないと思うのですが。
⑦ムーブメントとケースはもっとクオリティを上げれるはず
バックスケルトンはムーブメントを鑑賞するためのもの。なのにムーブメントに傷があったり、ホコリが混入していてはマイナス効果です。見せるなら自信のあるものを!だが、見えない部分を仕上げてこそマニファクチュールではいか。ケースの仕上げも同じ、ラグ側面裏の仕上げがガタガタなこと、目の肥えた消費者はすぐに気が付きますよ。

おいおい、かっこいい時計出したと思ったらアジア限定とか言いながら日本では売ってないやん。
こうゆう時計日本でもだしてよ〜
SPB493J1見た目良い

