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ロレックスマラソンをする前に知っておきたい3つの事実



事実1 ロレックスはレアではない

血眼でロレックスマラソンをする人にとっては、ロレックス(特にプロフェッショナル)が、レアという認識かもしれないが、実際はレアではない。正しくは、正規店で、定価で買いたい需要に対して、供給が少ないというだけ。事実、年間約70万本を超える、高級機械式時計としては驚異的な数のロレックスが世に放たれている。それに対し、例えばF.P.Journe(フランソア・ポール・ジュルヌ)の生産本数は年間約800本とロレックスの約900分の1程度。つまり、F.P.Journeは、ロレックスの900倍レアと言える。さらに言うと、多くの正規店では、確実に「お客」を選んで販売されている。優先度が高い人とそうではない人が存在し、人によってそのレア度合いは変わってくる。色々な大人の事情で、正規店での入手が困難なのは事実だが、そこは勘違いしてはいけない。年間70万人(延べ)以上が「ロレックス買えました!」とInstagramに投稿できる権利を得ているのだから。

事実2 ロレックスマラソンはタイパが悪い

近年コスパ(コストパフォーマンス)に代わり重視されるのがタイパ(タイムパフォーマンス)で、その物事に掛けた時間に対する効果や対価など得られる価値を指す。過去にロレックスマラソンを精力的にやっていた私が感じたのが、ロレックスマラソンのタイパの悪さ。朝7時から正規店に並び、整理券を入手し、一番に入店して何も案内されなかった時の時間を無駄にした感がハンパない。それにたとえ、貴重な時間を費やしてロレックスを手に入れたとしても、毎晩ロレックスを眺めて酒が飲めるほど趣味性の高い時計ではない。戦略的に一発で何十万を稼ぐ、転売ヤーならともかく、本当にいい時計を手に入れるために、限られた人生の中の限られた時間を使うにしては、ロレックスでは少々タイパが悪いと思えてしまう。その時間で、何か別のことに取り組み、成果を出して、もっと豊かな時を刻む時計を手に入れた方が良いのではないか。ロレックスという時計が、あなたの貴重な時間・労力の浪費(消費)に対して得られる価値やメリットがマッチしているかを再度考えたていただきたい。



事実3 ロレックス所有だけでは、到達できない世界がある

機械式時計の究極極致は、電波時計並みの精度でもなければ、宝石が散りばめられた宝飾品としての豪華さでもない。コンプリケーション=ミニッツリピーター、トゥールビヨン、永久カレンダーなどをはじめとする複雑機構やそれを複数組み合わせたグランドコンプリケーションである。あなたの最終目的がロレックスのプロフェッショナルモデルである限り、それを知らず(所有せず)、真の機械式時計の豊かさや、先人の知恵を自分の舌で味わえないまま人生を終えることになる。もちろん、ロレックスがコンプリケーションウォッチの製造に踏み切らないには、きっとロレックスなりの理由があり、それは決して技術的な理由ではない。ロレックスは自分達がすべきこと、すべきでないことをマーケティングの観点からも非常に正しく認識していることが主たる理由であると捉えていて、そこがロレックスの魅力でもある。

ロレックスの魅力を正しく理解する

ロレックスの魅力は、サントリーウイスキー山崎の如く「何も足さない、何も引かない」ではないか。ロレックスの三大発明、オイスターケース(防水・堅牢)、パーペチュアルムーブメント(自動巻)、デイトジャスト(夜中12時と同時に瞬時に変わるカレンダー表示)を基本とし、コンプリケーションウォッチの製造にはあえて手を出さず、ひたすら自己のアイデンティティを磨き続ける。それにより生み出される、安定性(変わらない価値)、信頼性(補償された品質)、普遍性(多くの人に愛される価値)こそがロレックスの魅力ではないか。しかしその一方で、「機械式時計としての面白さの範囲」には限りがある時計と言える。新しいことに積極的に挑戦する、奇を衒う(てらう)ことを殆どしない代わりに、機械式時計としての面白さに欠ける。前述の通り機械式時計の究極極致はコンプリケーションウォッチであるとすれば、ロレックスではその歴史的工芸品の集大成を味わうことができないのだ。もちろんロレックスは、良い時計であることは間違いがない事実だが、同じ機械式時計の世界にある、「その先」にも興味を持っていただきたい。正直、時計が好きであるなら、ロレックスマラソンをする情熱をいつまでもロレックスだけに注ぎ続けることは少々勿体ないと感じてしまう。その情熱と行動力を持ってすれば、きっとそれ以上の豊かさや喜びを堪能できる世界を見ることができるのだ。

ロレックスがチタンを使うことすら「意外」と捉えられる。

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すんすん
高校生の時に図書館で「男の一流品図鑑」を見たことがきっかけとなり、以降時計収集の趣味に目覚める。これまで所有した機械式腕時計は100本以上。過去の成功や失敗を生かし「後悔しない時計選び」をアドバイスさせていただきます。 ・古物商資格(時計・宝飾品石商) ・潜水士

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