先日、正規店3店舗に足を運んでみたんです。
結論から言うと、感覚的には以前に増して状況は悪化して(競争率が増して)いるようです。
3店舗全ての入り口には5〜10名が並んでいたため、絶望的ではあったが、一応並んで在庫状況を確かめてみました。
はい、もちろん何もないです・・・本当に何もない。
以前は結構な確率で遭遇できたデイトジャスト41でさえ、最近しばらくみていないし、ついには絶対と言っていいほど置いてあったステンレスの素のデイトジャストの36すら1本もない。
デイトジャスト36が買えないのは本当に異常事態と言っていいと思うんですが、じゃあ本当にその原因はなんでしょう?
異常事態の推測される要因をいくつか挙げてみました。
ロレックス異常事態の要因
①時計やロレックスに興味がなかった人たちが多く参戦した。
- 「ロレックスが高く売れる。」
- 「価値が下がらないし、むしろ上がる。」
- 「ロレックスは金と同じ資産になる。」
- 「買っておいて損はしない。」
っていう説が、世間に広がった結果、時計好きでもなかった、ロレックスに興味がなかった人たちが参戦してきたことがまず大きな要因となっていることは、正規店の店舗に並ぶ客層を見てもなんとなく納得します。
時計好きでなくともロレックスは欲しい・・・。少なからず、結構昔からロレックスにはその節があったことは事実だけど、ここにきて下記のような要素も加わって、ますます万人が欲しがるロレックスになってしまった。しかも、毎年のように行われる値上げもお構いなく、定価を上げても上げても客は買いたがる。それを客観的にみると、私はロレックスとちょっと距離を取りたい気がしてきました。
②コロナで行き場を失ったお金が株やロレックスに流れた。
新型コロナウイルス感染症の拡大で、株価が上昇したように、コロナ禍で使われなくなったお金が投資に流れたため、「投資対象」でもあるロレックスの人気も上昇したと思われます。①にもあるようにロレックスは今や金のような扱いですので、これも当然なのかもしれません。外食や旅行に使われるはずのお金の一部がロレックスに流れているのかもしれません。
③「価値の無いもの」が淘汰されたことで、一部のモノの存在が際立つ世の中になった。
広く分類すれば、時計も衣服も「ファッション」とも括れるはずなので、今回のコロナ禍で大打撃を受けたアパレル業界と同じく打撃を受けそうにも思える時計業界だが、消費者が判断したことは、大袈裟に言ってしまうと「服はユニクロ、かヴィトン(エルメス)、時計はアップルウォッチかロレックスなど(パテックやAP、バシュロン・・・)」なのかもしれない。つまり、このコロナ禍で、本当に価値のあるものと価値の無いものを消費者は、厳しくジャッジして選ぶように変化したのかもしれません。

④人気が出ても生産体制を増強しない→逆にさらに人気が出る→定価を上げてもまたまた人気の好循環。
多分、ロレックスは作ったら作っただけ売れる世の中なはずなのに、意図的なのかは不明(多分意図的)だけど、ロレックスは特に生産本数を無理して増やさず、むしろ制限している気さえします。←多分そんなことはなくて、コロナによる減産か、単純に需要が追いついていないと思われる。いくつかの正規店では、「非売品」として、全てのプロフェッショナルモデルをショーケースの中に飾っているところもありますが、「展示するくらいなら売ってくれ〜」って思う人は私だけではないはず。
昔からマーケティング上手なロレックスは、「今儲けかればいい。」的なよくある時計ブランドの戦略とは違って、将来や自らのブランド価値の保全とさらなる向上を見越しているのです。だからこそ経営危機という話は一度も聞いたことがありませんし、ブランドコンセプトにもブレは一才みられません。
20年ちょっと前はGMTマスターが30万円前後で買えましたが、そんなに質感も高くなく、シャラシャラしてた。当時実はそれより安いオメガの時計の方がカッチリとしていた印象がありますから。
その頃から20年あまりで、時計の品質とともにブランド価値を徐高め、今の100万円でも誰もが欲しがる時計ブランドに躍進したのです。だって、ロレックスみたいな異常に人気が出てるブランドって実はなくて、パテックも異常人気は2〜3モデル、APはロイヤルオークくらいじゃないですか。そもそもステンレスモデルが少ないってのもあるんですが、じゃあオメガやIWCにもプレ値のモデルがもっとあっていいと思いますが、ここまで全般的に人気があるのはやはりロレックスだけ。
⑤どっから見てもロレックス!アイコニックな存在は万人にウケる。
これ昔からなんですが、先ほども言ったように、ロレックスって時計好きじゃなくても欲しがる時計なんです。なぜなら昔から知名度もずば抜けているし、ぱっと見で「ロレックス」ってわかる。シンプルだけど独特なオイスターケース、オイスター・ジュビリーブレスがすごくアイコニックだから、「あ、あの人の時計はロレックスだ。」ってわかってもらえて話が早い。逆に意図せずにロレックスに似てしまった時計たちは、一瞬「ロレックス?」って思われたけど違った時のガッカリ感はかわいそう・・・。

「その時計素敵ですね。どこのブランドのですか?」なんて聞かれない。まさに「ロレックス?」と聞かれる。やっぱりわかりやすいって正義なんですね。
あ、「わかってもらえなくても、自己のこだわりや自己満足優先!」の天邪鬼さん。私は味方ですが、世の中では少数派なので・・・

いつになったらロレックスは買えるのか?
今後の見通しですが、私の予想です。コロナ禍が終わって、旅行や外食、アパレル産業が復活すれば、ある程度ロレックスの異常熱が冷め、今よりは正規店でも買いやすい状況がやってくるとは思います。なぜなら、お金がそちらに再度流れることが予想されるからです。まあ、それでもコロナ禍の前からある程度ロレックスが買いにくい状況であったことは明らかなので、アフターコロナでも程度の競争率は維持されるでしょう。
しかし、コロナ禍が治るには未だある程度の年月がかかるとも言われており、しばらくはロレックスの異常事態はしばらくは続きそうな気がします。
時計好きならむしろ・・・今はロレックスから離れよう
ちょっと冷静になって、更に少し冷ややかな目でこの異常事態を眺めると、少々滑稽な気すらしてきませんか?
時計好きであるなら今は血眼になってロレックスを追い求めるの、ちょっとやめませんか?
確かに投資や資産という面においては、この上ない時計かもしれません。
しかし、世の中にはもっと魅力的な時計がたくさんあります。
純粋に時計を楽しむなら、ロレックスの定価ベースで考えても、それに勝る時計はきっといっぱいあります。
そして時計ライフをもっと楽しみましょう!
え?私?ロレックス正規店にもう行かないかって?
もちろんいきます。だってこのブログを書くための「取材」ですから!
え?サブマリーナあったら?
もちろん即買います!
ちなみにロレックスには無くて、他のブランドにあるものを改めて紹介しておきますので、ロレックスを諦める言い訳にご活用ください!
- 三大機構・・・ロレックスに世界三大機構を搭載したモデルはない。三大機構を載せた時計を持てるような人はロレックスをプレ値で買うことも惜しまないだろうし、そもそも興味がないかもしれないけど。
- 裏スケ・・・過去にプリンスというモデルは裏スケだったけど、現行にも裏スケは一本も存在しない。
- 異形文字版・・・ブランパン同様今はロレックスも基本的にラウンド型の時計しか作っていないので、スクエアや多角形の時計はロレックスには存在しない。(過去にはあり)
- 革ベルト・・・正確には現行でも1つのモデル(チェリーニムーンフェイズ)があるが、ロレックスといえば、オイスターかジュビリーブレスが定番なので、革ベルトの時計だと選択肢はほぼない。
- チタン素材・・・ロレックスは基本ステンレスか金無垢、プラチナしか使わないので、チタンなどの素材の時計が欲しい場合ロレックスは対象外となる。
そして2022年1月また値上げに
半腰以内にの2回もの値上げは計画的なものなのでしょうか?
-2020年1月に値上げ おおむね3〜4%
-2021年8月にも 同様に値上げ
そして今回
-2022年1月から 再度値上げ
この頻回の値上げの理由はなんでしょう?正直ちょっと不信感すら覚える頻度です。何か素材が変わったとか、具体的に品質が向上したとかそう言った「理由」がわからないのでなんとも納得がいかないのは私でしょうか。
と、少々感情的にもなりましたが、冷静に考えてみると当然なのかもしれません。価格が上がっているのはロレックスだけではなく、あらゆるものの価格が世界的に上がっているからです。先月のニュースにアメリカの物価上昇率が5.4%と13年ぶりの水準を記録したとありました。これにはコロナや脱炭素など様々な要因があるとされていますが、いずれにしても世界的にみれば腕時計だけではなくほとんどのものの物価は上昇する傾向にあります。
他の腕時計ブランドでも少なくない頻度で価格改定は行われていますが、頻度はともかくロレックスの3〜4%の値上げは他のブランドに比べればさほど高くないことがわかります。
一応今でも労働階級の最高峰というポジションを理解して最小限にしようとはしているのかもしれません。
でも個人的にはやっぱりただでさえ買えないロレックスを値上げされるとちょっと欲しいと思わなくなってきてしまいます。
いずれにしても買えないけど、、、
[…] 正規店での入手困難具合がますます加速しているロレックス。その要因についてはこの記事で要因を紹介しましたが、今回新たな要因というか敗因を発見したかもしれないので、お伝えします。 […]