永く使い続けられる
時計は時を知るための道具でもあり、工芸品でもあります。そして決して安いものではありません。せっかく買ったのであれば、永く使いたいと思いますよね。
永く使ってきた、思い入れのある時計は自分の体の一部のようになり、ちゃんとメンテナンスすれば百年でも動き続け、その自分の体の一部のような存在を息子(娘)や孫へと受け継ぐこともできるのです。
資産としての価値
例え買った時計を使わなくなったとしても、時計には資産としての価値があります。昔50万円で買ったロレックスが2000万になったなんて話もあるくらいです。しかし全ての時計が資産になるわけではなく、中には価値が減ったり、全く価値がなくなってしまうものもあります。もちろん金や外貨のようにその変動は完全には予想できません。しかし、時にそれらを意識して時計を選ぶことも重要と言わざるを得ません。
ファッションの一部
服や靴をTPOによって変えるように、時計にもさまざまな用途に合せた、ファッション的要素があります。比較的「万能な時計」もありますが、全ての要素を満たす時計はなく、用途的な要素やファッション的要素を考えると2本くらいは所有しておいた方がいいと思います。また、時計ブランドには歴史的背景があり、その歴史などを知った上で時計を選ぶことで、選ぶあなたの個性やこだわりを映し出してくれます。さらにこれは賛否あると思いますが、している時計で収入や生活レベルのある程度の指標として見られることもあります。
機械式時計の魅力
これだけスマートウォッチが販売される中でも、衰えるばかりか年々生産数を増やしている機械式時計。
その魅力を一言で言えば、「時の神が宿る小さな神殿」この言葉に尽きるでしょう。左腕に着けられたこの直径40mm前後のケースの中には、電子回路や電池は存在せず、ただ歯車やゼンマイそれぞれの仕事をして粛々と時を刻んでいる。このことを想像するだけでワクワクせざるを得ません。
この便利な世の中であえて歯車やゼンマイで駆動する機械式時計は、数百年前からの技術を基本的にそのままに、少しづつ少しづつ進化させた伝統工芸の結晶とも言えます。少し大袈裟ですが、機械式時計を選ぶことは人間独自の豊かさであり、永遠に時を刻み続けることへの憧れでもあるのです。