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SEIKOは良い時計だが欠点も多い?それでも私がSEIKOを好きな理由。

いつからかは忘れましたが、いつの間にかSEIKOの時計を所有し長年に渡り使ってきました。今でもSEIKOが好きで、年間数本の腕時計を買っていますが、実は欠点と感じていることも少なからずあります。しかしその欠点すら愛せるほどの域に達した私が、SEIKOの良い点、欠点、そしてそれでもSEIKOを好きな理由を少々掘り下げます。

精工舎として時計を製造し始めてから130年以上、これまでとてつもない数と種類の時計を全世界に送り出してきた時計界の巨人であるSEIKOのことを、私ごときが語るのは少々おこがましい気もしますが、多くのSEIKO製品を使用してきたユーザーである私の偏見も含め感想をお伝えできればと思います。

なお、ブログの性質上、機械式に限定し、かつ所有したことのないクレドール、ガランテ、現在はアンティークしか所有していないグランドセイコーを除いた前提になります。

SEIKOの歴史は、SEIKOのHPのこのページがわかりやすいです。

所有する3本のSEIKOダイバーズたち



SEIKOの良いところ(メリット)

①機械式で2万円台〜50万円という良心的な価格帯

まず、一番に挙げられる良い点は、とにかくリーズナブルであることです。

現在(2023年2月中旬時点)のSEIKOラインナップの中で一番価格の安いメカニカルモデルはSARV003。デイデイト表示&ハック機能付きで信頼度も抜群な自動巻ムーブ、4R36が搭載されたSARV003は、スレンレスブレスを装着しながら定価でなんと27,500円(税込)、実勢価格は2万円を切ります。つまり1万円台!この内容でこんなにお買い得な時計は、世界中探してもSEIKOにしかないのでは?

一番高いモデルを見ても、SEIKO最高級ムーブメント8L搭載のプロ仕様のダイバーズで、定価は50万円チョイと内容を考えればかなりリーズナブルといえます。


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②機械式だけでなんと234種の超豊富なラインナップ

2023年2月中旬時点で、男性用のメカニカルウォッチは234種類ラインナップされています。これは、国内モデルだけの数で、海外モデルも含めるとさらにとんでもない数になります。

ちなみに、SEIKO内に枝分かれしたブランドの内訳を見ると、

  • PROSPEX…85種類
  • PRESAGE…77種類
  • KING SEIKO…11種類
  • SEIKO5…54種類
  • SEIKO SERECTION…7種類
  • 合計=234種類

と、より多くのユーザーの用途や好みに対応できる豊富なラインナップを誇ります。


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③完全自社製を実現する高い技術力とプロユースにも耐える信頼性

SEIKOの技術力で特に驚くべき点は、ヒゲゼンマイを含むすべてのムーブメントパーツを自社で製造していることです。「自社製ムーブメント」が時計ブランドの重要なステイタスになった今も、一貫して全てを自社で製造する時計ブランドは世界的にもかなり珍しいです。

多くのムーブメントで、基本設計共有しながら、定期的に地道な改良を加える努力を続けていますので、極めて故障しにくく信頼性も抜群です。少々ハードな使い方をしていても、買って数年以内に故障したなんて話は聞いたことがなく、とにかく安心して使うことができるのです。

潜水士の私も過去の潜水業務では、SEIKOのダイバーズを使っていました。命を預ける相棒としてもそのくらい信頼度が高いのです。

④取扱店舗が全国に多く存在し、購入が容易。そして購入後も不安がない。

SEIKOの時計を買うためには、ロレックスのようにネットで接客してもらう権利を抽選で手に入れる必要はありません。きっと近所に1つはあるであろうSEIKOの取扱店で、例え在庫がなくとも取り寄せで購入することができますし、ほとんどのラインナップはECサイト上でも買うことができます。さらに価格が円安などに直接的に左右されることは少なく、安定した価格で手に入れることができます。

また、購入後メンテナンスに大きな金額がかかることが少なく、買った後の心配をする必要はほとんどありません。



⑤様々な状況で好印象を持たれやすい

営業をしている方で、お客さんの手前ロレックスなどの高級時計は着けにくいと感じる方がいるのではないかと思います。

また各職場に一人はいるであろう、マウントをとりたがる上司、同僚とのトラブルを避けるため(笑)には、SEIKOほど適任な時計はありません。

少々古風な考え方かもしれませんが、彼女の実家に初めて挨拶に行く際も、とりあえずはSEIKOがいいでしょう。彼女のお父さんがどこまで時計を知っているかは分かりませんが、万が一「その時計は高そうだね。いくらくらいするの?」なんて聞かれて「いやいや安物ですよ。」なんて嘘をつくのもナンですからね。

SEIKOなら値段を聞かれても、「SEIKOなのでそんなに高くなかったと思います。」と言っておけば、嘘にはならないしお父さんも納得します。するはずです…

というように、ロレックスやパテックフィリップでは角が立つかもしれないリスクがSEIKOなら極めて減らせるという点は、時に大きなメリットになることがあるのです。

SEIKOの欠点(デメリット)

①高級というイメージを持たれない

少なくとも日本国内においては、正直SEIKOをしていても「高級な時計していますね」とはなりにくいです。私は日頃SEIKOの時計をすることが多いのですが、最近も会社の上司から「その時計1万円くらい?」と実際は約30万円する時計(SBDX017)のことを言われてしまいました。


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また正直経験上女子ウケもよろしくないですが、反面嫌味がなく、人に妬まれたり、嫌な印象を与えにくい点はメリットとして言っていいと思います。

いずれにしてもSEIKO=庶民の時計というイメージが今でも持たれているようです。

グランドセイコーの存在を考えれば、SEIKOの立ち位置は狙い通りなのでしょうが、何十万の時計を買っても1、2万?と言われると悲しくなる人は多いと思います。

私はその辛い時期を既に克服しました。

この欠点は、私のように「わかる人だけわかればいい」という気持ちを持てる人は気にする必要はないことですが。

ベゼル付きのアルピニスト

②海外モデルまで存在し迷ってしまう

数年前に独立したグランドセイコーなどを除く、SEIKOの中だけでも現在9つのブランドが存在します。さらに同じモデルであってもかなりのバリエーションが存在します。そして一見同じに見えても、海外モデルまであり、日付表示の言語が異なるだけでも型番が全く違います。また、限定モデルも頻繁に出されるので、その全てを把握することはかなりのSEIKOマニアでない限り困難です。

例えば、PROSPEXの機械式ダイバーズが欲しいと思っても、国内・現行のラインナップだけでも58種類のモデルが存在します。そこに海外モデルや、まだ在庫のある廃盤モデルなどを含めるとさらに数十種類のモデルが加わり、色、文字盤、製造国、曜日表示の言語、価格が様々なので正直かなり迷ってしまいます。裾野が広い分、いざ購入しようとなると結構時間をかけて調べたり勉強する必要が出てきます。

③品質と関係ない部分ではあるがコストダウンが目に見える

リーズナブルな反面、コストダウンもしっかり行われていることが結構目に見えてわかります。

例として、収納ケース30万円するダイバーズウォッチであっても収納ケースは、高級感をほぼ感じない紙製であることが多いです。

また、ケースや、ムーブメントでも金属表面の処理にが省略されてコストダウンが図られていることがわかってしまう部分が結構ありますね。「気になる人はグランドセイコーをお買い求めください」というSEIKOの声が聞こえてきそうですが。

④ムーブメントに面白みがない

現在SEIKOの国内の機械式で使われているムーブメントは、4種類

  • 入門機=4R
  • 4Rの高性能版=6R
  • SEIKO最高級=8L
  • 高級クロノグラフ=8R

海外モデルには7S系や、OEM用としてSIIのNH3系などがありますが、国内正規では上記の4種のみです。

そうそうお目にかかることのない8L8Rムーブメントを除き、ラインナップのほとんどに搭載されている、4R系と6R系のムーブメントは、構造が基本一緒です。6Rにはより高精度版のテンプが載せられていたり、パワーリザーブが長くなっていたりと4Rにチューンが加えられていますが、見た目的にもほとんど差異がなく、装飾等もないので少々面白みにかけます。スイス勢のようにムーブメントで「魅せる」ことはあまり意識されていないので、目の超えた時計好きには少々面白くないかもしれません。

【まとめ】それでも私がSEIKOを好きな理由

SEIKOは幼い頃からよく目にして馴染みがありました。

父や母、祖父も使っていましたし、学校の掛け時計は大体SEIKOでした。

そしていつの間にか私自身もSEIKOの腕時計を所有していました。

私が、初めて買ったSEIKOは、なんだったのかすら思い出せないのです。

しかし今でも、年間に数本のペースで買っています。

そう、私にとって、SEIKOを買うことは昔も今も特別なことではないのです。価格帯が高くないこともありますが、使う場面や用途、故障するリスク、メンテナンス費用などの不安も極めて少なく、直感的に買ってもリスクが少ないのです。

しかし、SEIKOの時計と長く、深く付き合うと良い点だけではなく、欠点も少なからず見えてきます。

それでもその先の領域にいくと欠点までを愛せるようになってくる不思議な時計メーカーだと思うのです。

そういえば、最近も何本かSEIKOの時計を買いました。別に使う予定もないけど出会えば買うイメージです。

そのくらい私にとってSEIKOは身近な存在なのだと思います。

クロノスの後期型とSEIKOスーパー クロノメーター



ABOUT ME
すんすん
高校生の時に図書館で「男の一流品図鑑」を見たことがきっかけとなり、以降時計収集の趣味に目覚める。これまで所有した機械式腕時計は100本以上。過去の成功や失敗を生かし「後悔しない時計選び」をアドバイスさせていただきます。 ・古物商資格(時計・宝飾品石商) ・潜水士

POSTED COMMENT

  1. ゆうちゃん より:

    楽しく拝読しました。
    SEIKOは素晴らしい時計メーカーです。
    少し昔のようなチャレンジ精神満載のモデルがなくなったことが残念ですが。
    私は主に既にクラシックの域に入った、「最後の」GS、KSそしてシルバーウェーブという、今で言うところのスポーツモデルが好みで集めております。もちろんダイバーも。

    • すんすん より:

      ご覧いただきありがとうございます。
      おっしゃられた通り、過去のSEIKOは時代の最先端メーカーを意識しながら積極的に「試行錯誤」を時計に反映していくといったチャレンジ精神がありましたね。今は世界での立ち位置を踏まえて、幅広いニーズに効率的に対応できるラインナップですが、昔と違い、自分たちの作りたい時計よりは売れる時計を意識しているように感じます。もちろん経営戦略としてはそちらが正しいですし時代にもマッチしていますが、その分昔のSEIKOの魅力が際立って見えます。

      お持ちのGSやKS、ダイバーどういったモデルか興味をそそられます。またコメントで色々教えていただければ幸いです。

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