腕時計を買おう!と思い立った時、一度は迷う腕時計の駆動方式や表示形式。
機械式時計好きを公言している私でもクオーツや電波時計を選ぶ時もありますし、自動巻と違い手で巻く手間が面倒でもあえて手巻き式の腕時計を好んで選択するときもあります。
今回は改めて腕時計の駆動方式や表示方式ごとの特徴などを私見を交えまとめてみました。
時計の歴史は陽の傾きを影で読み取る日時計から始まり、水時計や燃焼時計などを経て機械式時計、クオーツ、デジタル時計、電波時計、スマートウォッチへと進化していったのですが、機械式時計以降は新しい技術が生まれても、それぞれが消えることなく複数の形式が共存しており、我々はその中から好みや用途により選択をすることができます。ここは他の業界とはちょっと違う腕時計界の独特の特色です。
どうゆうことかと言うと、家電やスポーツ用品などはほとんどの場合、最新の技術が最良で古い技術が好んで選ばれることは稀、さらに古い技術の存在やその進化は新しいものによって止められ消滅することがほとんどだと思いますが、時計界では、古い技術と新しい技術とが共存している上、お互いが今なお共に進化を続けているのです。
今回は改めてそれぞれの特徴などを紹介していきます。
機械式時計(自動巻・手巻き)
現存する古代からの継承技術、自動巻・手巻き、いわゆる機械式時計は1970年代にSEIKOが開発し市販化したクオーツ式の腕時計により、一度は死に絶えかけました(クオーツショック)。しかしその後はクオーツショックの反動もあり、その価値が再認識され、逆にクオーツに勝るほど魅力や世界的マーケットを得て、不動の地位や価値感を見出しました。
その最大の特徴は、趣味性です。
どこまで技術が進化しても、どれだけ時間や労力を注ぎこみ正確に動く機械式時計を目指し作ったとしても、千円のクオーツ時計の方が正確に時を刻むことでしょう。しかし、ゼンマイが解ける力をテンプの往復運動でコントロールする古代の技術を基本とした機械式時計に、何故か多くの人が未だに惹きつけられ、時計本来の目的である正確な時を知ることを犠牲にしてまで、あえて高額な機械式時計を買い求める。これこそ便利で効率を追い求める現愛社会の中においても人間が無駄なものや古いものに魅力を感じる「豊かさ」なのではないのでしょうか。これが機械式時計の最大の魅力であると考えています。

メリット
- 進化し続ける古代の技術から生まれる高い趣味性
- 長く使い続けられるので愛着が持てる、ずっと使い続けられる安心感を得られる
- ほとんどが半永久素材のみで作られる
- 古さ=マイナス価値とならず、場合によっては価値が増す
デメリット
- 正確性に欠ける
- 購入時高額
- メンテナンス費用がかかる
- 取り扱いが少々難しい(時間合わせや日付合わせ)
- 衝撃や磁気に弱い
- デザインはムーブメントの形にも一定依存し自由度が制限される
【自動巻・手巻きの違い】
自動巻:腕を動かすことで、時計内部で振り子(ローター)が動き、それによりゼンマイを自動的に巻き上げてくれる機構を持つものを自動巻と呼びます。メリットとしては、とにかく時計を装着しているだけで、勝手に動き続けてくれることです。デメリットとしては、自動巻機構によって部品点数が増え、厚みが増すこと、手巻き時計に比べ一般的に高額になることが挙げられます。
手巻き式時計:手でリューズを回しゼンマイを巻き上げることにより動力を確保するものですが、まずデメリットは意識的に巻き上げをしなければならず、それを忘れるといくら装着していても時計が止まってしまうことです。メリットは部品点数が比較的少なく、薄型化ができ、自動巻に比べ安価なことが挙げられます。
クオーツ式腕時計
我らが誇るSEIKOが開発し市販化したクオーツ。一度は世界を圧巻したクオーツでしたが、機械式時計が復活したのちも、安価で正確な特徴から世界的に定番となり、今なお多くのクオーツ式の腕時計が生産されています。最大の特徴は安価かつ一定の正確性が確保されている点でしょう。電池式であれば数年に一度電池交換ですが、ソーラー式電池と組み合わせでその心配が解消されたものもあります。ムーブメントが小型かつ薄型であることが多く、デザインに自由度を持たせられることも特徴ですが、電子回路などを用いているため、いつか寿命がくることと、修理がしたくてもできない可能性が高くなります。
- 安価
- 比較的正確(時刻合わせは数ヶ月〜年単位に一度で良い)
- デザインに自由度を持たせられる(薄型、小型、異形)
- 衝撃に強い
デメリット
- いつか寿命が来る(孫の代までは引き継げない)
- 趣味製が低い・機能的個性がない
- 個性や特徴がない

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電波時計、スマートウォッチ
スマートウォッチも便利な世の中、正確性を求める世の中で必要な存在とされ一定の需要があります。最大の特徴は電波時計、スマートウォッチ共にとにかく最も正確であるということ。またスマートウォッチは他の時計と比べ、情報量で圧倒的に優っています。一般的な時計は時刻を手にして付加的に日付や曜日、別の時間帯、残りの動力表示などですが、スマートウォッチはそれに比べ遥かに高い情報量を表示することができます。しかし、スマートウォッチはどちらかというと腕時計の要素より家電の要素が強く「最新が最良」となるため、古くなっては価値がなくなっていいくここが最大のデメリットになります。
メリット
- 比較にならないほどの膨大な情報を表示できる
- 正確かつリアルタイム
- とにかく便利
- 機能(出来ること)の割に比較的安価
デメリット
- 充電頻度が高く手間
- 日に日に価値が落ちる(古さ=マイナス価値となる)
- 趣味製は低く、文化的でもない

番外編 デジタルとアナログ(針)式時計の違い
クオーツ式、電波式時計の中にはデジタル表示とアナログがあり、好みが別れる部分でもあります。もちろんデジアナなるどちらの表示機能も兼ね備えた、もしくはデジタルでアナログ風の表示をするものもあります。
私の考える両者の最大の違いは、「値として表示する」=デジタル「図形的に表示する」=アナログだと考えます。
デジタル式は例えば「13:55 32」のように表示された数字(値)を読み取り今の時刻を認識することが時を知る方法であることに対し、アナログ式はもちろん針の位置を読み取ることにより時刻を認識することに加え、円形の中に位置した短針と長針が作り出す図形的位置関係によって、数字を読み取ることなく感覚的に時刻を理解するという独特な要素を持っています。つまり短針が「1」を指しているから1時、長針が「55」を指しているから55分と数字を読み取ること以外に、長針と短針の位置関係によって作り出された形(三角形)により習性的に時刻を認識するというもう一つの時刻認識要素を持っていると言えます。たとえ、細かい目盛りや数字の表示がされていなくても、針の位置で時刻を知ることができるのです。

特徴や用途によって選ぶのが正解
それぞれの特徴から部門別に優越をあえて付けると下記のようになります。
【趣味性部門】機械式時計>クオーツ式>電波時計>スマートウォッチ
【利便性部門】スマートウォッチ>電波時計>クオーツ式>機械式時計
【ステイタス部門】機械式時計>スマートウォッチ>電波時計>クオーツ式
【長持ち部門】機械式時計>クオーツ式>電波時計>スマートウォッチ
【資産価値部門】機械式時計>クオーツ式>電波時計>スマートウォッチ
【コスパ部門】クオーツ式>スマートウォッチ>電波時計>機械式時計
平均的な予算
あくまで一般的なものに限定して価格帯を表します。
1機械式時計=1万円〜300万円程度安いものであれば1万円でも買えます。例えば逆輸入のSEIKO5やオリエントの時計なら1万円ちょいあれば十分買うことができます。正直上限は無いに等しいのですが、貴金属でない三針の時計であれば最高峰級であっても300万円で狙えます。ただし、単純に高いものを追い求めれば億単位までと価格帯の幅はかなり広いと言えます。
2クオーツ式=100円〜30万円程度クオーツの特徴はこれまでも述べた通りとにかく身近で安いということ。クオーツの最高峰、例えばグランドセイコーのクオーツであっても30万円前後で十分いいものが買えてしまいます。
3 電波式時計=2万円〜20万円程度 こちらはそもそも作っているメーカーがほとんど日本の数社限定になります。一般的な電波時計であればカシオなどが安価に買うことができ、どこにいても受信がしやすいGPS電波時計などになるとある程度高額にはなりますが、全体的に価格帯の幅は意外に狭くなります。
4スマートウォッチ=3000円〜5万円程度 中国メーカーの参入が早かったせいで価格の下限はかなり低くなりました。一番人気があるアップルウォッチであっても5万円前後で購入ができ、かつ一定のステイタスが得られることからある意味コスパは高いです。しかし、新しいものが出るごとに価値が下がっていくこともスマートウォッチの特徴です。
まとめ 特徴ごとにタグをつけてみました。
特徴を表す「タグ」をつけてみました。タグの数の違い=私の思い入れが現れたものと思われます。そこは機械式時計押しのブログだけにご理解ください。
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時計として見るならソーラー電波時計圧勝。作り込みも可能。機械式時計は動くアクセサリー
野外で長期の仕事がある時はメインに視認性と半永久的に動き続け信頼性のある機械式腕時計を、バックアップとして正確で多機能だが電源消費の激しい電波ソーラー式のスマートウォッチを両用しています。
あさん
おっしゃる通り、道具として時計を見れば電波時計は一番実用的でしょうし、機械式時計は男のアクセサリー要素が強いです。どちらも魅力的ですよね。やっぱり時計はやめられません。
たさん
確かに機械式時計は故障しない限り、充電や電池交換なしに動き続けるので、長期に電池交換や充電ができない環境に連れて行くなら機械式時計は心強いですね。