当時(1971年頃)の価格はグランドセイコー通常モデルの約2倍、ただでさえ高精度だった当時のハイビートGSをベースにさらなる高精度を追求したVFA(very fine adjusted)は、各姿勢差(6方向)と温度変化による誤差を調整した特別モデルだった。当時通常のGSが約5万円弱だったのに対し、VFAは約11万円と高値かつ高嶺な存在で売れなかったのか、手作業による特別調整のため生産本数が少なかったのか、いずれにしても流通量はごくわずかみたい。今では海外でも人気があり、一定量が海外流出していることを考えると、国内に存在する個体はかなり少ないと思われます。とにかく貴重なVFA=「幻のGS」(少々大げさ)ってことになります。

そんなvfaをアンティーク時計専門店で見つけてしまったのは1ヶ月くらい前のこと・・・只者じゃない雰囲気と普通のGSアンティークとは桁外れの価格(汗)。実際に手に取ってみるとやっぱり只者ではないと確信。甲冑のように重厚感のあるケース、多くを語らないシンプルな文字盤には「SEIKO」の単独表示はなく、今となっては当たり前の「GRAND SEIKO」オンリー表記。細身ながら立体的で針の高さまでせり出したバーインデックス。それを避けるように短い三針など、ぱっと見ではわかりにくいこだわりが最小限かつバランス良く盛り込まれています。
さらに、61系のをベースに特別に仕上げられたムーブメントは褐色に色付けされており、通常のGSとはかなり差別化されていることがわかります。(画像がなくてすみません。)

しかし、毎月のように時計を買ってしまっている最近のフトコロ状況を考えると、「流石に買えない」と思い、諦めて帰路に。
しかし、それから毎晩のように思いだし気が付くとまたお店の前に立っていました。
そんなこんなで結局お買い上げ。あんた支払いどうすんの?
【Bランク】Grand seiko(グランドセイコー) VFA 6186-8000-G メンズ 腕時計
買ってからは、毎晩眺めてほれぼれしちゃってます。現行のGSもいいけれどそれとはまた違った趣きや斬新さに溢れ、本当に買って良かったって思っています。
こちらは使う予定は全くなく、完全に観賞用として楽しませてもらうつもりです。
ちなみにブレスはGSの6145−8050の純正がついていますが、ケース形状とフィットしていてあたかも純正のように違和感ないです。
裏蓋はメダリオンなしのシリアル等の刻印のみ・・・
グランドセイコー様、ぜひこれ復刻していただきたいのですが・・・

[…] 幻のグランドセイコーアンティーク61VFAの購入記録はこちら←クリックすると記事を表示します。 […]