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ブランパン・フィフティファゾムス

ブランパンのフィフティファゾムスの購入を検討している方、あまり情報がなくてお困りではないでしょうか?お任せください、このレアな時計の詳細をレビューさせていただきます。ぜひ参考になさってください。

ブランパンというブランドについては過去に詳書きましたので、コチラをまずお読みください。

まず今回の詳細対象物件は、

モデル名:フィフティファゾムスラージデイト(5050-12B30-B52A)

定価(正規):税込1,903,000円→定価2,057,000円(2022年4月現在)

購入(並行):税込1,140,000円

になります。では早速レビューをしていきます。

まずはフィフティファゾムス外観レビュー

①正面から

直径は45mmと数字だけ聞くとかなり大きい時計に分類されます。

ベゼルの幅が大きいせいかさほど大きく感じません。着用してみても、さほど大きさを意識することなく着けることができます。ちなみに6時位置にある「グランデデイト」は十の位と一の位それぞれが独立して日付を表示する、ちょっと複雑な機構。同じモデルの通常デイトと比べるとこのグランデデイトは約20万円高いです。

分厚いガラスで写真撮るのが難しいこと

②サイドビュー

(リューズ側)

【リューズ】創業者のイニシャル「JB」が刻印された、大きめのリューズは操作がしやすいです。サブマリーナのようにリューズガードが無いのはどうなんでしょう。ダイビングの趣味がないのでよくわかりませんが、同じ1953年に誕生したロレックスのサブマリーナも、初代から3代くらいはリューズガードなかったはずなので、その辺りでメーカごとにリューズカードの必要性や採用の選択に差が生まれたんですね。

(9時側)

お決まりの「BLANCPAIN」刻印があります。

【ケースの仕上げ】黒味がかったチタンですが、少し荒く削り出した梨地のような質感です。国産のチタン時計のようにツルツルとした質感ではなく、どちらかというとザラザラまではいかないサラサラとした触り心地になっています。

③裏側

裏側はスケルトンになっており、ムーブメントが鑑賞できます。

【ムーブメント】特に大袈裟な装飾を施してあるわけではないですが、美しいムーブメントです。18金のローターをあえてブラックアウトしているところから、この時計が宝飾時計ではなく、スポーツウォッチであることを改めて感じます。このムーブメントは「ツインバレル」と言って公箱(ゼンマイ)が2つあります。これによりパワーリザーブ120時間を誇ります。

④ベルトとバックル

【ベルト】セイルキャンバスベルトというヨットの帆と同じ素材を使用したという肉厚なものです。太さ十分で着用感も良好ですし、海の素材なので水や汗にも強そうです。ただ、正直あんまりコストがかかった印象は受けません。あとダイビング時ウエットやドライスーツの上からだと少し長さが足りない気がします。潜る人はベルトを替える前提なのかもしれませんが。

【バックル】こちらもチタン製で「Fifty Fathoms」の刻印がされております。十分な質感もあり取扱いやすいバックルですが、これも特筆することはなさそうな印象です。

ベルトとバックル…んー。単体で見れば十分なクオリティなんですが、定価が200万円近い時計ですよね。そう考えると、ここが少し寂しいと思ってしまうポイントなんです。

⑤付属品

まず外箱

デカイ!以外特にありません。しかし次がびっくりです。

収納ケース

ペリカンケースに別注したと思われるケースです。

ペリカンケース正規店のHPによると「耐衝撃性、防水性、防塵性に優れた、ペリカンブランドの代名詞とも言える製品です。パキスタン イスラマバードで実際に起こった爆破やニュージーランド沖での1カ月間に及ぶ漂流にも耐えたその脅威の耐衝撃性・防水性から、米軍やさまざまなプロの方に永年にわたり愛用されています。」と、なんと爆破にも耐えるらしいです。

このケースは結構気に入ってます。

さらにペリカンケースを開けると

さらにナイロン製の収納ケースがあります。

そのほかには、

ギャランティカード、カードケース、謎の冊子(未開封のため謎)、とダイビングログという多分タイビングした記録を着ける日誌みたいなものが入っています。

フィフティファゾムスを1年間使用した評価

フィフティファゾムスは、ロレックスサブマリーナと並び1953年に市販された、世界最古のダイビングウォッチです。その現代版である本時計を半年以上使った感想ですが、この時計を語る上で同年に発表されたロレックスサブマリーナを抜きには語れませんので、かなりサブマリーナを意識した評価となります。

【着用感】・・・◎

大きい時計ではありますが、ケースチタン製なので軽く、ベルトもセイルキャンバス製なので、想像よりはるかに軽いです。そのため、長時間つけていても、苦になりません。これまで重たい時計をしていると、肩が凝ったりしてきましたが、この時計ではそれがなくなりました。

【外 観】・・・○

ロレックスサブマリーナに比べ、機能美に加え高級感を意識したデザインになっています。

サブマリーナの魅力をダイビングウォッチとしての機能を追求した結果、自然と生まれた機能美とすると、こちらは機能美に少しブランド的要素を加味した印象があります。要するにダイビングウォッチとしてはサブマリーナの方がより道具感が強く、よりミニマリズムを感じ、よりアイコニックな存在であるということです。

もちろん、フィフティファゾムスは時計としては非常にかっこいいと思いますし、高級感もあるため、十分満足していますが。

【バックスケルトン】・・・◎

バックスケルトンは賛否あると思いますが、私はあってよかったと思っています。

時計のムーブメントを見られることは、大きな喜びですし、以前にも書きましたが、ムーブメントの劣化に早く気が付ける可能性があるからです。

ロレックスは超硬派なブランドなので、裏スケもムーブメントの装飾的要素もほぼ無いですが、ブランパンはムーブメントの美しさも時計の性能の一部という考えを持ち、積極的に見せるようにしている気がします。

【リューズとベゼル】・・・◎

まずリューズは非常に操作しやすいです、ロレックスなどと比べてもリューズの径が大きいので、ねじ込みを硬く閉めても、少し力を入れれば回ってくれます。またベゼルも手応えのあるクリック感でそこまで大きな音を立てず回ってくれます。

【ケースの仕上げ】・・・△

梨地のような質感ですが、もう少しだけ滑らかな仕上げの方が好みでした。シチズンやセイコーなどの国産時計のチタンの仕上げに慣れていると少々ラフな印象を受けてしまいます。ブランパンだけに多分狙ってあえてラフにしてることとは思いますが。

【パワーリザーブ】・・・◎

約5日間のパワーリザーブ性能を持っているので、週末だけの仕様にもギリギリ耐えてくれます。ここは一般的な時計より、大きくアドバンテージがある点になります。新型のサブマリーナが70時間ですので、ここは余裕でブランパンの勝ちです。

【ベルトとバックル】・・・△

これ以上どうすればいいかはわかりませんが、上にも少し書きましたが、200万円の時計にしては、少々寂しさがあります。潔くラバーでもよかった気もしますし、もう一つのバージョンで設定している、NATOタイプのナイロンベルトをプラスで付けてくれてもバチは当たらない気がします。ここは少々残念なポイントです。

【付属品】・・・○

ペリカンケースは個人的にポイント高いんですが、この大きさのペリカンケースでしたら多分6,000円前後で買えるのではないでしょうか。何度も言いますが、200万円する時計なので、単純にサブマリーナの二倍はコストをかけて欲しかったという思いは正直あります。

まあダイビングウォッチなので、木箱のようなものは違う気がしますけど。その他の付属品は、ダイビングやらないので、記録簿みたいなのの意義はよくわかりませんが、全体的に必要にして十分と言ったところではないでしょうか。

1953年にデビュー

総 評

全てを踏まえた私の評価です。

結論から申し上げると、当然「素晴らしくいい時計です。」

機能美に加えブランパンの品格を感じることができますし、着用感も申し分ありません。

ただ何度も言います通り、定価が200万円近くすることを考えると、もう少し頑張ってよ、という部分も少々出てきてしまいます。まあ、とは言っても並行店の実勢価格は120万円前後なので、並行で買えば十分満足度は高いのではないのでしょうか。

ロレックスサブマリーナとフィフティファゾムスのパラメーターがあるとしたら、きっとサブマリーナはどの項目も90点くらいの高得点で均一な形をしているんでしょう

対してフィフティファゾムスは飛び抜けているところと足りないところの差が見られ、パラメーターの形は少々いびつ。そんなイメージだと思います。つまり万人受け=サブマリーナ 変態玄人向け=フィフティファゾムス そんなところです。

私がもし、あまり時計を知らない友人から1本目の時計を何にするかの相談を受け、その候補がダイビングウォッチだったとしたら、多分サブマリーナを勧めますが、時計が好きで、ロレックス以外でという条件がつけば、この時計を勧めると思います。実際飽き性の私が比較的高い使用頻度で使用して、いまだに満足できているので、決して買って後悔する時計ではないといえます。


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あと、おまけにはなりますが、フィフティファゾムスのシリーズ全体を眺めて感じた、利点があります。

それは、38mmがあることです。ブランパンはレディースとは公言していませんが、多分レディースを強く意識しているのです。具体的には、フィフティファゾムスのバチスカーフというモデルですが、サブマリーナにはできない決定的なことがあります。それは「ペアウォッチ」にできるんです。

通常のバチスカーフは43mmですのでこれは明らかにメンズなんですが、38mmはその数字よりかなり小さく感じるデザインで、真っ白なモデルまでもがあります。

ロレックスのプロフェッショナルモデルを彼女や奥さんと買いに行って、ペアウォッチにできなかったがために、プロフェッショナルモデルを諦めたという人はいませんか?で、デイトジャストとかオイスターパーペチュアルとかのペアに落ち着いたって人が少なからずいそうなんですが、ブランパンを選べば、二人でフィフティファゾムスが選べます



ABOUT ME
CI-369
高校生の時に図書館で「男の一流品図鑑」を見たことがきっかけとなり、以時計収集の趣味に目覚める。これまで所有した機械式腕時計は100本以上。

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  1. […] ペアウォッチを選んだ経験がある男性ならわかると思いますが、ペアの選択って以外に難しいものなんです。特に困るのが、男性が時計好きで、女性がそこまで興味がない(ごく普通のこと)場合なんです。一見、時計好きな男性の意見が優先されそうなものですが、ネックになるのが女性が主張する、「おそろい」や「ペア」の定義です。例えば前回も少し触れましたが、男性がスポーツ系の時計がどうしても欲しい場合、スポーツ系のレディースウォッチをラインネップするブランドは以外に少なく、ペアの選択肢は狭くなります。ペアを口実に奥さんをロレックスに連れて行き、男性がプロフェッショナルモデルを買おうとしても、プロフェッショナルモデルのレディースモデルはないため、結果デイトジャストや、オイスターパーペチュアルに落ち着いてしまった経験ないですか? […]

  2. […] フィフティファゾムスのレビューに続き、今回はノモスキャンパスナイトのレビューです。 […]

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  5. […] フィフティファゾムスのレビューに続き、今回はノモスキャンパスナイトのレビューです。 […]

  6. […] 定価は現在200万超えなので当たり前かもしれまんが、全く妥協を感じることのない作りです。ロレックスサブマリーナがないので比較ができず残念ですが、ダイバーズウォッチの中では最も高級路線に振った一本ではないでしょうか。さらに詳しいレビューはこちら […]

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